奄美の特定外来生物マングース 24年初頭にも根絶宣言 年3000匹以上捕獲の年も…直近5年はゼロ 環境省

奄美大島で捕獲されたマングース(環境省提供)

 奄美大島で捕獲されたマングース(環境省提供)

 環境省は10日、鹿児島県奄美大島に生息する特定外来生物マングースの根絶を2024年初頭にも宣言すると明らかにした。18年4月を最後に約5年間捕獲実績がないため。奄美市で開いた防除事業検討会で報告した。
 監視カメラによるモニタリング結果などを基に今秋に根絶の確率を算出。有識者と宣言を出すかどうか判断する。24年初頭に開く同検討会で報告する。
 22年度は島全域に仕掛けた約2万1000個のわなにかからず、472地点に設けた監視カメラにも写っていない。1月末時点で目撃情報などが6件あったが、痕跡は確認されなかった。
 同省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「捕獲実績がない状態が続き、科学的な裏付けを取る段階に来た」と話した。
 マングースは1979年に毒蛇のハブ対策で持ち込まれ、2000年ごろは約1万匹が生息するとされた。アマミノクロウサギなど希少生物を捕食するため、00年から本格的な駆除が始まり、多い年は3000匹以上を捕獲した。

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