島津vs伊東、南九州の覇権争い再び?…弓「四半的」で旧領地の住民が対決(和やかに) 都城

4間半(約8.2メートル)先の的を狙う最年長の池袋宗昭さん(左)ら参加者=都城市早鈴町の都城島津邸

4間半(約8.2メートル)先の的を狙う最年長の池袋宗昭さん(左)ら参加者=都城市早鈴町の都城島津邸

4間半(約8.2メートル)先の的を狙う最年長の池袋宗昭さん(右)=都城市早鈴町の都城島津邸

 4間半(約8.2メートル)先の的を狙う最年長の池袋宗昭さん(右)=都城市早鈴町の都城島津邸

 戦国時代、南九州の覇権を争った島津氏と伊東氏の旧領地が、弓競技「四半的」で対決する交流試合が18日、都城市の都城島津邸であった。旧島津領の都城市で活動する宮崎県四半的弓道連盟都城島津協会と伊東氏が治めた旧飫肥藩に当たる日南市の同日南支部酒谷協会から24人が“参戦”。4寸半(直径14センチ)の的に当てる技術を競った。
 四半的は1568年、島津氏が守る飫肥城を伊東氏が攻めた際、伊東氏に味方した農民が手製の半弓を用いて攻略に貢献した功績から、娯楽目的の弓所有を許されたのが始まりとされる。
 交流試合は以前、酒谷協会に所属していた都城島津協会の坂元茂木事務局長(69)が、酒谷協会の原田賢美会長(71)=鹿児島県枕崎市出身=と「両地域の歴史を踏まえた交流の場をつくろう」と話し合い、初回を3月、日南市で開いた。
 2回目の今回は23日に都城市街地である「島津発祥まつり」の関連行事として開催。小雨交じりで風の吹く難しいコンディションだったが、都城島津協会が地の利を生かし、初回の雪辱を果たした。
 最年長で勝利に貢献した池袋宗昭さん(96)は四半的歴36年。「年を取っても楽しめる。的に当てた瞬間がたまらない」と話した。

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