離島の急患ヘリ搬送で鹿児島県と自衛隊が協定 鹿屋基地の運用は終了、宮崎・熊本部隊が対応

海上自衛隊の救難ヘリ

 海上自衛隊の救難ヘリ

 悪天候時や夜間の離島の急患搬送を巡り、鹿児島県の塩田康一知事と海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿屋市)の海自第1航空群司令は21日までに、災害派遣(急患輸送)の実施に関する協定を結んだ。鹿屋基地所属のヘリによる急患搬送の運用終了に伴い、宮崎県や熊本県にある自衛隊基地所属のヘリが対応する。
 鹿児島県によると、協定は13日に締結、施行した。空自新田原基地(宮崎県)や陸自高遊原分屯地(熊本県)に所在するヘリの協力を受ける。鹿屋基地側は派遣要請を受ける窓口となり、両者に協力依頼する。必要に応じて鹿屋基地内にある教育航空集団のヘリも出動する。
 これに伴い、県は1次通報時の文書を簡素化する「仮通報」制度を取り入れた。これまで、要請に必要な書類には患者や搭乗医師らの氏名など全ての項目への記載が必要だったが、一部省略できる。
 県消防保安課の八反田建二課長(54)は「市町村や消防機関、自衛隊、海上保安庁など関係機関と連携し、工夫できる部分は工夫をしていく」と話した。

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