H2Aロケット打ち上げ成功 JAXA「H3失敗の後だったので安堵」日本初の月着陸目指す「SLIM」軌道投入

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H2Aロケット47号機が7日午前に種子島宇宙センターから打ち上げられ、打ち上げは成功しました。
打ち上げ後の会見でJAXAの山川宏理事長は「H3打ち上げ失敗の後だったので緊張があったが安堵している。信頼回復に向けて気を引き締めて取り組む」とコメントしました。
H2A47号機は、7日午前8時42分11秒に種子島宇宙センターから打ち上げられました。
47号機には、探査機と衛星の2つが搭載されています。
1つは、日本で初めての月面着陸を目指す小型実証機「SLIM」です。成功すれば、その技術が宇宙飛行士の月着陸を目指すアメリカの「アルテミス計画」に利用される可能性があります。
もう1つは、JAXAやNASAなどが共同開発した衛星「XRISM」です。X線を使って宇宙を観測し、宇宙の構造をより詳しく解明することを目指します。
搭載していた「XRISM」を14分後に、「SLIM」を48分後にそれぞれの軌道に投入し、打ち上げは成功しました。H2Aはこれで47機中46機で打ち上げに成功し、成功率は97.9%となりました。
H2A47号機の打ち上げは当初今年5月の予定でしたが、今年3月のH3初号機の打ち上げ失敗の原因となったシステムと一部が同じだったため、対策を講じ8月に延期。その後、天候不良を理由に3度延期され、7日の打ち上げとなりました。
(打ち上げ後の会見・JAXA 山川宏理事長)「数々の打ち上げに従事してきたが、今回もひとつひとつ緊張感を持って臨んだ。2段エンジンも大きな安心だった。すべてうまくいったことに安堵している」「イプシロン、H3の失敗は重く受け止めている。失敗のあとだったので、非常に緊張があったのは否定しない。技術陣が一歩一歩、失敗の検討の結果を反映していたこと、改めて広い視野でシステムを見渡すのが、今回の着実な成功につながった」「H3など信頼回復に向けて気を引き締めて取り組む」
(三菱重工江口雅之防衛・宇宙セグメント長)「H3の失敗もあった。関係者も非常にプレッシャーもあった。無事成功できたので、ほっとしている。H3の前向きにリカバリーするのに、今日の打ち上げは良いイベントだった」

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