大正3年(1914年)の桜島の大爆発で、大量の軽石・火山灰を放出し大隅半島と桜島は陸続きになりました。
桜島島内にある腹五社神社の「黒神埋没鳥居」がとても有名です。
高さ3mあった鳥居が、今は上部の約1mが見えていて、その下の約2mは、噴火後1日で埋め尽くされたそうです。
実は、もうひとつ噴火による埋没鳥居があるのはご存知ですか?
歴史的にも素晴らしい場所でしたのでご紹介します。
集落の先にある神社
垂水市にある牛根麓稲荷神社の埋没鳥居は、220号線沿いの「道の駅たるみず湯っ足り館」近くにあります。
入口は道が狭くわかりにくいかもしれませんが、車で向かってもわかるように案内板が立っています。
この案内板が目印です
曲がってからも迷わず行けますので、案内どおりに進んでください。
数分で駐車場に着きます。(7台駐車できます)
※民家が並ぶ狭い道なので、大型車はおすすめできません。
駐車場からは、田んぼとその先に海が見え、この眺めに心がなごみました。
遊歩道の入口に説明があります
遊歩道は階段のみ。スロープはありません。
駐車場から遊歩道(階段)を5分ほど登ると、埋没鳥居と神社、展望広場があります。
緑に囲まれた中を、ちょっとした散策気分で歩けます。
もともと個人所有の土地だったため知られていませんでしたが、鳥居は歴史的にも貴重な資料なので、2012年に垂水市天然記念物に指定されて一般公開されるようになり、その時に整備されたそうです。
噴火で完全に埋まった鳥居
噴火で木造の社殿はなくなり、高さ約3.7mあった鳥居が完全に埋まったそうです。
現在は1.45m位まで掘り出され、鳥居の上部を見ることができます。
この様子だけで「大正の噴火」の降灰の凄まじさを感じ、大変だったことが想像できます。
よく見ると鳥居の中央部分が上下にずれています。
鳥居を正面から
鳥居を後ろから
割れたものを繋げたのではなく、不安定なように見えますが、100年以上この状態で落ちることなく繋がっているそうです!
凄いですね!!
鳥居の苔が、長い時を感じます。
ご利益もたくさん
鳥居が「落ちない」ことから、受験にご利益があるとされています。
また、長い間くっついて「離れない」ことから、恋愛成就や夫婦和合にもご利益があるとされています。
“落ちない離れない”とても縁起がいいですね。
稲荷神社 新しく作られた祠
展望広場からの眺めは絶景!
神社が高台にあるので、展望広場からの眺めは最高です!
手前に牛根麓の田園風景と集落、目の前には悠然とたたずむ桜島と錦江湾、そして白いアーチの牛根大橋がなんとも素晴らしい眺めです。
鹿児島市街から見る桜島のちょうど反対側なので、また違った雰囲気の桜島が楽しめます。
牛根大橋が美しい
私が行ったのは、台風前で桜島に雲がかかっていましたが、すっきり晴れた日には、また違った眺めが楽しめると思います。
牛根麓埋没鳥居(稲荷大明神)
住所:鹿児島県垂水市牛根麓675-1
電話番号:0994-32-1111(垂水市水産商工観光課)
交通アクセス:「桜島港」より車で約30分
「垂水港」より車で約25分
駐車場:有
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください
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