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長生きしたければ、毎日何を食べてどんな運動をするか、最高の健康状態を維持するには努力が必要だ。新しい研究から、8つの健康習慣が寿命を著しく延ばす可能性があることがわかった。
まだ論文掲載前で、同業者による審査を受けてはいないが、7月にアメリカ栄養学会の年次総会で発表された研究だ。
科学者は、アメリカの退役軍人70万人の習慣と彼らの平均余命を分析したデータを集めた。その結果、中年期までにこうした習慣を身につけた人は、まったく身につけなかった人やいくつか身につけた人と比べて寿命が長かったことを発見。研究対象となった退役軍人の平均年齢は書かれていなかったが、8つの習慣すべてを身につけた40歳の男女は、何の習慣も身につけなかった人より、男性で平均24年、女性で21年、長生きすると研究者は予測した。
長生きするための8つの習慣
『CBSニュース』によると、8つの習慣とは次の通り。
心臓専門医で、ニューヨーク大学ランゴン・ハート病院心臓病予防センターの心臓病学ディレクター、ショーン・ヘフロン医学博士は、この8つが挙がったことには驚かないと言う。「これらの多くは、アメリカ人の死亡原因で最も多い心臓病や心臓病予防に関係すると何度も言われてきたものです。これらの多くは明らかに心疾患のリスク要因です」
ニュースリリースによると、運動不足、喫煙、オピオイド服用は死亡率を30〜40%高めることがわかり、活発に体を動かし薬物を使用しないことが長生きに役立つとしている。「睡眠、食生活、運動、禁煙、ストレス管理が重要です」とヘフロン博士。
なかにはわかりきった要因もいくつかあるが、一つ身につけただけでもメリットがあるのがわかったと研究者は書いている。「1つでも2つでも3つでも、あるいは全部身につけることで非常に多くのものが得られることに本当に驚きました」と、アメリカ退役軍人省の健康科学スペシャリストで、カール・イリノイ医科大学4年生のシャン=メイ・ングイェンは述べている。
アメリカ心臓協会(AHA)は、心臓血管の健康を促進し、心臓病リスクを低減するために実践すべき習慣を独自にまとめたリスト「Life’s Essential 8」(人生に不可欠な8つの習慣)を発表している。この新研究で分かった8つの習慣と重なり、どちらも健康にいい食事、睡眠、禁煙が、より健康的な生活の鍵だと言明している。
「Life’s Essential 8」も体重管理、コレステロールのコントロール、血糖値や血圧の管理が大事だとしている。これらのうちのいくつかは習慣ではないが、食生活と運動は血圧やコレステロールに関わっているので、本質的にはすべて関連しているとヘフロン博士は述べている。
結論
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「こうしたことは、まさに私が常に患者に話していることです」と、ヘフロン博士。心臓専門医の彼は、運動や健康的な食生活の大切さを「この2つには最も確固たるデータがあります」と、医師としても個人的にも強調する。だが、ストレスのコントロール、社会といいつながりを持つこと、よく眠ることも重要だと言う。
もし100歳まで長生きしたいなら、今から始めても遅くはない。ライフスタイルをまず一つ変えてみて、徐々に8つの習慣に挑戦していこう。
「特に心臓病に非常に強い遺伝的素因のある患者を調べた研究があり、素因がある場合でも健康的なライフスタイルを送ると心臓病リスクに著しい効果があることがわかったと、私はよく患者に言っています。ですから、ライフスタイルは誰にとっても大事で、予後にも非常に影響を及ぼすのです」と、ヘフロン博士は述べている。
By Isabella Cavallo
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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