米軍機? 低空飛行目撃92件 22年度鹿児島県内、過去3番目の多さ 自衛隊や民間機のぞき照会

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 鹿児島県内で2022年度に住民から寄せられた低空飛行の目撃情報は92件で、県が集計を始めた06年度以降、3番目に多かった。飛行の多くは米軍機の可能性がある。昨年度まで2年連続で100件を超えていたが、例年多い奄美市が減少傾向。県内最多は29件の日置市だった。最多は20年度の137件。
 県は自衛隊機や民間機でないと判断したものを九州防衛局に照会し、3カ月ごとに回答を得ている。22年度は12月末までの72件のうち69件が米軍機の可能性があるとされている。
 22年度集計の市町村別は、日置市の29件が最も多く、奄美市と鹿児島市が27件で続いた。
 日置市では南さつま市加世田方面から日置市吹上方面に北上する機体が多く、夕方や夜間にかけての目撃情報も少なくないという。
 奄美市は20年度が90件、21年度が46件と県内最多だったが減少傾向にある。同市防災危機管理室によると、情報提供は東シナ海側で昼間のものが多い。「実際の飛行件数と目撃情報にどれだけ差があるのかは分からない」としている。
 鹿児島県危機管理課は「九州防衛局を通じて米軍に安心・安全確保の徹底を申し入れるよう要請している」と説明。全国知事会でも騒音測定器を増やすなど国の責任で必要な実態調査を行うことを求めている。

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