鹿児島銀行 全18代理店を支店に統廃合へ 地方の利用客減、頭取「1市町村1店を基本に」 移動ATM車の運行を計画

会見する鹿児島銀行の松山澄寛頭取=31日、鹿児島市

 会見する鹿児島銀行の松山澄寛頭取=31日、鹿児島市

〈関連〉廃止する代理店周辺への運行を計画する移動ATM車両=31日、鹿児島市

 〈関連〉廃止する代理店周辺への運行を計画する移動ATM車両=31日、鹿児島市

 鹿児島銀行は31日、鹿児島県内の18店あるすべての代理店を2024年2月までに廃止し、近くの支店に移転統合すると発表した。ネット利用や来店客数の減少を踏まえた措置で、経営資源の効率化を図る。
 代理店は子会社が運営し、預金や為替を主に扱う小型店舗。移転統合後は出張所として支店内に残るため、作った預金口座はそのまま使える。店舗の廃止は23年11月9日まで営業する野方(大崎町)を皮切りに、有明(志布志市)が閉店する24年2月22日まで順次進める。店舗の維持管理費など年間5300万円以上のコスト削減を見込む。
 横川(霧島市)、肝付吾平(鹿屋市)には廃止後もATMを残す。一部の店舗周辺では移動ATM車を運行する計画で、ルートなどを検討している。31日会見した松山澄寛頭取は「代理店を利用していた皆さまにご不便をおかけする。アフターフォローをしっかりしていく」と述べた。
 同行によると、代理店1店舗あたりの平均来店客は、10年の82人から23年には28人に減少し、個人振り込みのインターネットバンキング利用率も増えている。松山頭取は「(鹿児島市以外は)基本的には1市町村に1店という考えだ。店舗のあり方は随時見直していく」とした。
 代理店のスタッフ58人のうち52人は、鹿児島銀行本体で継続雇用する予定という。

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