廃線から30年余…旧国鉄大隅線は今 唯一残った志布志駅 SL展示 ファンに好評

静態保存されているSL「C58112号機」=志布志市の志布志鉄道記念公園

 静態保存されているSL「C58112号機」=志布志市の志布志鉄道記念公園

 廃止されて30年以上たつ旧国鉄大隅線の駅で、今なお現役なのが鹿児島県志布志市の志布志駅だ。国鉄時代に乗り入れていた大隅線、志布志線、日南線のうち、唯一JRの路線として残った日南線の終着駅として、今も乗降客を見守り続けている。
 海沿いの街の中心部にある駅舎近くには、大隅、志布志両線の歴史などを伝える鉄道記念公園がある。当時活躍していたSL(蒸気機関車)C58112号機も展示され、鉄道ファンや観光客らに好評だ。
 ただ、列車の発着の時や休日を除くと人影はまばらだ。かつては職員約500人が勤め、大勢の利用客でにぎわっていたとされる駅の様子は想像しづらい。
 市や市観光特産品協会は、JR日南線利用促進と駅前活性化のため、冬に期間限定でSLに電飾を施すイルミネーションを実施。多目的イベント広場では、偶数月の第1日曜に「ぽっぽマルシェ」、年1回は串間駅と合同の「つながるマルシェ」が開かれ、にぎわい創出に努めている。

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