相次ぐ値上げに苦悩 鹿児島市のスーパーを取材

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原油価格の高騰やウクライナ情勢などの影響で、食料品をはじめ私たちの家計には次々と値上げの波が押し寄せています。そんな中、店内で総菜を作るスーパーも食品などの値上げに苦慮しているようです。鹿児島市のスーパーで現状を取材しました。
鹿児島市東谷山7丁目の「フレッシュフィールドなりざわ」です。
安楽 遥 記者
「このスーパーには加工食品が3000点ありますが、6月までに300点が値上がりしているということです」
新型コロナの影響や原油価格の高騰で、輸入製品は軒並み値上がりしたほか、天候不良で野菜も高騰。タマネギは通常3個100円で販売していたものが、現在1個100円に。
さらに、ウクライナ情勢で小麦粉の値段も上がり、仕入れ先のメーカーからは毎月のように値上がりの連絡がきているそうです。
買い物客
「コーヒーを朝昼晩、主人といつも飲むが、コーヒーの値段は50円単位で上がっていると実感する」
「1回の買い物で、今までの合計金額よりアップすることが痛い」
こちらのスーパーで根強い人気がある手作りの豆腐は現在、1丁160円で販売していますが、北海道の天候不良のため30kg3300円の大豆が9400円まで値上がりしていて、採算がとれない状況です。
フレッシュフィールドなりざわ 成沢 洋 社長
「豆腐を使った総菜を作ることで、そこで少し稼ぎを作って、豆腐の値段を何とか値上げをしない状態を維持している」
このスーパーでは自社製造にこだわっていて、店に並ぶ総菜はすべて店内で調理しています。
また、原材料価格の高騰で油が値上がりしているため、調理にも工夫を凝らします。
フレッシュフィールドなりざわ 成沢 洋 社長
「揚げた時に油を切る作業が必要だが、ひと振り1円と教えている。大事に使うことで、コストカットをしている」
1つ398円ののり弁当を見ても、さまざまな値上げの波が見て取れます。
まず、油の高騰のため魚フライとエビフライの値段が上がっています。そして、新型コロナの影響などで輸入価格が上がった鶏肉を使う唐揚げも高騰。原油価格の高騰で石油製品であるトレーの費用も上がりました。
この弁当1つで30円から40円ほど費用が増えています。
フレッシュフィールドなりざわ 成沢 洋 社長
「値段が上がっていないものはない。昼の活力となるお弁当なので、なるべく値段が維持できるように、新しいものや中に入れるものを考えていきたい」
さらに、食品だけではなくこんな影響も…
フレッシュフィールドなりざわ 成沢 洋 社長
「電気代をどこかで商品に乗せることはなかなかできないので、冷蔵ケースの夜の冷気が逃げるのを防ぐとか、そういうことを細かくやることで、電気を使う量を減らしていく」
食品や電気代の高騰など様々な影響が出る中、店では消費者の家計を守るため値段を据え置く工夫を凝らしながら対応しています。

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